首と肩の痛み

40代男性が右の首と肩の痛みを訴えて来院されました。この痛みは7月半ばころから始まったそうで、整形外科での診察では「頚部椎間板ヘルニア」とのことでした。
首に対して整形外科的検査や神経学的検査をおこないましたが、特に問題もないようでした。C-3000の検査でも、首にはさほど問題なさそうです。
「どのあたりが痛みますか?」と、尋ねると、「右側の首の付け根から肩甲骨の内側にかけて痛みます。首を後ろに反らせると、特に痛みが強くなります。」と、いうことでした。
触診してみると、その周囲の筋肉はガチガチでした。整骨院で、毎日のように電気治療と強いマッサージと鍼治療を受けておられたそうです。
アクティベータのメソッドに従ってベーシック・ケアをおこない、アドバンスとして第2胸椎と第3胸椎の椎間関節に対して関節を広げるようにケアをおこないました。
20分の休息の後、首を反らせても痛みはありませんでした。病院では精密なMRIやCT検査をおこないます。そして、これらの画像によって診断をおこないます。
アクティベータ・メソッドの考え方では、それらは痛みの原因ではなくて、状態の様子を示しているに過ぎないと考えます。
この患者さまのケースのように、もし「頚部の椎間板ヘルニア」が痛みの原因であるならば、胸椎をケアしても症状がやわらぐことはないはずです。
身体を「機械的に診断する」ことに、限界がきているのではないでしょうか?多くの部分が緊密に関連をもちながら身体全体を形作っているのですから・・・・