前腕の痛みと指先のしびれ

60代の女性が「右前腕の重くだるい痛み」と「親指を除く指先のしびれ」を訴えて来院されました。彼女のこの症状は1ヶ月前から徐々に始まったそうです。
整形外科の病院では「頚椎ヘルニア」と診断されて、毎日、首の牽引と電気治療に来るようにとの指示があったそうです。
整形外科での見立ては、「飛び出した髄核が、首の神経を圧迫しているために、指先にしびれがおこっている。」と、いうことらしいのです。
コンピュータ・サーモグラフィのTyTron C-3000では、下部頚椎で大きな反応を示していました。首に圧迫を加える整形外科的検査では陰性でした。
アクティベータ・メソッドでベーシック・ケアをおこない、「いかがですか?」とお尋ねすると、「幾分か軽くなってきています。」とのこと。
アドバンス・ケアを加えても、どうもすっきりとした反応が得られないので、筋肉の問題を疑うと、「鎖骨下筋」という筋肉にトリガー・ポイントがはっきりと認められました。
トリガー・ポイントとは、繰り返し無理な動作をしたとき、急激な動き、長時間の不良姿勢などで引き起こされる筋肉のトラブルをいいます。このトラブルは、それぞれの筋肉に特徴のある痛みのパターンを持っています。
この患者さまのケースでは、「鎖骨下筋」が「前腕の重くだるい痛み」を引き起こし、それに付随した血流不全が「指先の しびれ」をもたらしたと考えられます。
お帰りの際には、「痛み」も「しびれ」もすっかりなくなって、カイロプラクティック・ケアの効果に驚かれておられました。