首の痛み

ボクシングに励んでいる中学1年生が、右側の首の痛みを訴えて来院されました。この痛みはスパーリング中から始まったそうです。右を向いても首を後ろに反らしても「ズキン!」とした痛みがあるということでした。

このようなスポーツ中に起きた、比較的新しいケガを負ったケースでは、靱帯の損傷や骨折なども考えられますので、整形外科的検査を十分におこなって、カイロプラクティックで対応できるかどうかを鑑別しなければいけません。

また、触診や施術方法にも細心の注意をはらう必要があります。当院では、アクティベータ・メソッドという方法をメインに使います。たくさんある技術の中から、この方法を選んだのには理由があります。

カイロプラクティックというと、「首や腰をひねられる」や「後ろから強い力で押さえられる」など、乱暴なイメージをされる方が増えてきました。正規の教育を受けたカイロプラクターの施術は、とても優しく紳士的です。

ですが、「自称カイロプラクター」や十分な教育を受けていない「整体師」が、「カイロプラクティック」と称して無理な施術をおこなうことで、カイロプラクティックに「マイナスのイメージ」が世間に広まってしまったようです。

そういうこともあってか、当院では、年齢と性別を問わず、「ボキボキさせる方法」を嫌う方が増えてきました。骨の弱い年配の方々に安心してケアをおこなうことができることは、アクティベータ・メソッドの大きな特徴です。

そして、この中学1年生ボクサーに対して、アクティベータ・メソッドのプロトコルに沿って検査とケアを始めました。この方法ですと、首を捻ることもしませんので、患者さまも安心してケアを受けていただくことができます。

カイロプラクティック・ケアの時間は、およそ15分で終了します。帰られるときには、頭をどの方向に向けても首の痛みはみられませんでしたので、少年らしい笑顔で部屋を出て行かれました。

カイロプラクティックは、何が患者さまのつらい症状の原因なのか?どうしてその症状があるのか?それらの原因を根本から解決しようと考えています。しかも、患者さまに負担のかからない方法で、確実にケアをおこないます。

西洋医学の手術方法が、患者さまに負担をかけないように腹腔鏡手術に変わってきているのと同じように、カイロプラクティックの方法が進化することは時代の流れでしょう。