腰と右脚の痛み・・・分離すべり症
30代男性が、10年来の腰痛と右脚の痛みを伴ったしびれを訴えて来院されました。この1年で痛みが増してきたので、整形外科で受診されたそうです。
診断名は「第5腰椎の分離すべり症」ということで、痛みに対してはブロック注射を5回受けられたのですが、良い効果を得ることはできなかったそうです。
整形外科のお医者さまは、「痛みがとれないのであれば、手術しかないですね。」とおっしゃったということで、患者さまはショックを受けておられました。
カイロプラクティックでお手伝いできることは、「第5腰椎の分離すべり症」を元通りに治すことではありません。病名を治すのではなく、「なぜ、そこに痛みあるのか?」ということから考えてアプローチしていきます。
痛みとしびれの箇所を詳しくお聞きすると、お尻から大腿の外側、そしてふくらはぎにかけてに症状がありました。触診のためにお尻を軽く押してみると、鋭い痛みのために腰が浮き上がりました。
これを「ジャンピング・サイン」というのですが、筋肉のトラブル(トリガーポイント)によって、押さえた箇所から、他の箇所にまで痛みが放散することが大きな特徴です。
この患者さまのケースでは、お尻にある「小臀筋」と太腿の「大腿筋膜張筋」のトラブルによって、右脚にまで痛みがあらわれていたようです。
アクティベータ・メソッドによるカイロプラクティックケアは、身体に優しい方法で「神経のはたらき」を整えることが可能ですから、「分離症やすべり症」の方に対しても安心してケアをおこなうことができます。
カイロプラクティック・ケアをおこなった後に、2つの筋肉の調整をおこなって、初回のケアを終了しました。ベッドから降りていただいて、ケア前にできなかった動作をおこなっていただきました。
痛みのために身体を捻ることと、後ろに反らすことができなかったのですが、難なく動かすことができて、たいへん驚かれてらっしゃいました。
カイロプラクティックは、「病気を治すこと」が目的ではなく、患者さまご自身の力で、病気を治すことができるようにお手伝いすることが目的です。
「第5腰椎の分離すべり症」という病名にのみとらわれると、「もう治らない」とあきらめてしまわれる方も多いのですが、「痛みの原因」から考えてアプローチする方法もありますから、お近くのカイロプラクターに一度ご相談下さいませ。