呼吸が苦しい

早朝のジョギングで気付いたのですが、クマゼミがワーッシ!ワーッシ!と鳴き始めました。小鳥の声は応援してくれているような気がしますが、クマゼミの声はやる気が削がれてしまいます(^​_^;)

さて、今日は「呼吸が苦しい。」という30代男性の症例を報告させていただきます。病院では喘息の診断を受けて、「吸入ステロイド薬」を時々使われています。

カイロプラクティックでは、「この症状にはこの治療をする。」といったレシピにそった治療はおこないません。しかし、喘息の診断を受けて来院される方に共通していることは、肋骨と横隔膜のトラブルです。

カイロプラクティックでは病気の診断を行うことはありませんが、「どういったことが症状と結びついているのか?」を分析するために、あらゆる角度からさまざまな検査をおこないます。

当院では、コンピュータ方式のTyTronC-3000 遠赤外線サーモグラフィで、「神経のはたらき」を目で見えるようにモニターでチェックしています。

そして、神経反射を使った筋力検査をおこなうことで、「身体のはたらき」に何が悪影響を及ぼしているのかを細かく分析していきます。この患者さまの検査で得られた情報からは、「食道裂孔ヘルニア」のような状態があることがわかりました。

食道裂孔ヘルニアとは、横隔膜を突き抜ける食道が通る穴が食道裂孔で、この穴を通って腹腔内にあるべき胃の一部が胸腔側へ脱出している状態をいいます。

簡単にいうと、胃が横隔膜とともに引き上げられて、胸を圧迫しているような状態です。この引き上がった横隔膜を下げることで、呼吸のシステムが正常にはたこうとします。

アクティベータ・メソッドのプロトコルに則って、横隔膜をコントロールしている背中と首の調整をしっかりとおこなって、上がった横隔膜の治療と肋骨の治療をおこないました。

その直後、患者さまの呼吸は楽になって、「肺の隅々まで酸素がたっぷり入ってきます。」と穏やかなお顔でおっしゃいました。私たちは普段意識することはありませんが、呼吸が苦しいということは本当に辛い症状ですね。