両忘

7月も終わりに近づいてきました。夏真っ盛りですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?最近、就寝時にエアコンが必要ないくらい、涼しい風が心地よいですね。

今日は、「ふっと心がかるくなる 禅の言葉」よりご紹介させていただきます。

両忘 (りょうぼう)

好きなの?嫌いなの?イエスかノーか?

私たちの生活の中には、白か黒か、あれかこれかの判断を迫られる状況が山ほどあります。

好きと嫌い、真偽、善悪、苦楽、美醜、幸不幸、生死など、対立する二つの事柄で世の中の多くが成り立っているので、それは仕方のないことでしょう。

この「両方忘れる」という禅語は、そうした二元的な考え方をやめてみろと言っているのです。どっちなのかと判断することをやめて、両方へのこだわりから抜け出すこと。善悪を忘れる、生死を忘れる、自分の内と外さえ忘れる・・・

あれかこれかの価値判断から解放されると、気持ちはぐっとラクになり、「どっちだっていいじゃないか」という余裕が生まれてきます。

本来、世の中のすべてが白黒はっきりするわけではなく、ことの善悪など、すぐに正しい判断が下せるものではありません。曖昧なこともそのまま受けいれ、ただ精一杯生きてみましょう。ほどよく肩の力も抜けて、生死や苦楽にとらわれることのない、おだやかで清々しい日々がやってきます。

心身条件反射療法で治療させていただくと、「白か黒か?」というこだわりに「がんじがらめ」になってらっしゃることが多くみられます。僕もその中の一人です(>_
「どっちだっていいじゃないか」という余裕・・・素晴らしい言葉ですね。