流水、無心にして落花を送る  

一日中、シトシト雨が降ったり止んだり、梅雨らしい大阪柏原市でした。うっとうしい一日でしたが、雨も必要ですよね。雨が降らないと水不足が心配になりますし、農作物も大きな打撃を受けます。

そう考えると、晴れた日も良し、雨の日も良し。天気に善し悪しはつけられないないのですね。

さて今日は、「ふっと心がかるくなる 禅の言葉」よりを「流水、無心にして落花を送る」をご紹介させていただきます。

流水、無心にして落花を送る (りゅうすい、むしんにしてらっかをおくる) 

無為自然に身を任せ合える関係を

よその家を訪問したとき、客人としてあまりにも丁重なあつかいを受けると、こちらが恐縮してしまいますね。

仕事関係の接待の場でも、相手に気をつかわれすぎたり、下心が見えてしまうと居心地の悪い思いをするでしょう。

もてなされる側も、心配りに感謝せず不遜な態度をとったり、逆に遠慮ばかりしていても相手をがっかりさせてしまいます。
「流水、無心にして落花を送る」とは、風に散って落ちてきた花を、川の流れがただ当たり前のこととして運んでいくこと。「落花、流水に随(したが)う」ということばも同じ意味に使われます。

花は流れに運ばれようとして落ちたのではなく、川は花が落ちるのを待っていたわけでもありません。花はただ自然に散り、川はただ無心に流れていくだけです。無心だからこそ美しいのです。

主張せず、見返りを求めず、相手の心をかき乱すこともない。互いを信頼して自然に身を任せ合う・・・・。

人と人の関係もこうありたいものです。

他人との交わりにおいても、「あるがままであれ」ということでしょう。心に壁をつくったり、自分を大きく見せようとしたり、そんなことは必要ないんですね。

只今、勉強中のコーチングにおいても、コーチとクライアントはフィフティフィフティの関係です。どちらが上に立つとかの話ではありません。主人公であるクライアントとコーチの関係は、マラソンランナーと共に走る伴奏者の関係です。

走る走らないは、主人公であるクライアントの責任。あくまでコーチは伴走者。でも、コーチはクライアントの秘められた能力をを信じて伴走します。

クライアントを信じること、認めること、任せることは、基本中の基本です。その上で、互いを信頼して自然に身を任せ合う・・・これこそ、コーチングの極意です。これは、コーチングだけでなく、カイロプラクティックの臨床でも同じことが当てはまります。