花粉症

先日、自分の「厄払い」で吉野のとあるお寺にお参りに行きました。「吉野杉」で有名な吉野山は、花粉をたわわにつけてその葉っぱはすべて下に向いていました。
花粉症の方でしたら、それを見ただけで「くしゃみ」の連発かもしれませんね。しかし、ちょっと待ってください。「杉花粉」って、そんなに悪者なのでしょうか?
1964年(学会発表は1963年)、堀口申作・斉藤洋三先生により日光市のスギ花粉症が報告されて以来、1970年代にかけて多く種類の花粉症症例が相次いで報告されました。
ではそれまではどうだったのでしょう。花粉は日本中にあったのに、今ほど花粉症の方はいなかったのでしょうか?
食生活や生活スタイルが欧米化し、日本に昔から受け継がれてきたものが少なくなってしまって、「気候風土」に根ざした生活をしなくなった結果だと考えられないでしょうか?
今日の「YAHOO ?JAPAN NEWS」では、「花粉症 「乳酸菌」が効果ある?」という見出しで、紹介されていました。
乳酸菌といえば「ヨーグルト」と考えられる方も多いでしょう。日本には7世紀に伝わってきて、高貴な人々の薬として使われていたため、一般の人がヨーグルトの存在を知ることはありませんでした。
一般の人たちが「ヨーグルト」を食べるようになったのはまだまだ最近お話しで、まだ40年も経っていません。
では、それまでの日本人はどうやって「乳酸菌」を摂っていたのでしょうか?それは、「漬け物」です。日本では縄文時代の後期には「つぼ」で野菜の塩漬けを作っていたようです。
長い歴史の中で、日本国中にはその土地の気候風土に合った、いろいろな漬け物があります。塩漬け、ぬか漬け、しょうゆ漬け、みそ漬け、かす漬け、す漬け、こうじ漬け、からし漬け、もろみ漬けなど。
例えば北海道では「魚や海草類」を活かし、東北地方では「山菜」、京都では特に乳酸発酵の強い「すぐき」の漬け物、九州は大陸や南方から影響を受けたものなどがあります。
「醤油」や「味噌」も乳酸発酵を利用して作られていますから、漬け物の仲間といえるのではないでしょうか。
このように、日本人は「漬け物」を自分たちの食文化として大切にしてきました。今一度、食事の採り方を考える必要があると思います。